人物・ポイント紹介
and設定集

Update : 1998.9.28


人物編

まずは主役の2人

音無響子
五代裕作

切っても切れない住人たち

一の瀬花枝
一の瀬賢太郎
一の瀬のご主人
二階堂望
四谷
六本木朱美

2人を取り巻く男と女

三鷹 瞬
七尾こずえ
八神いぶき
九条明日菜

過去とつながる人々

音無の義父
音無の義姉
音無郁子
音無惣一郎[故人]

何かとうるさい親族と友人

響子の父
響子の母(千草律子)
五代の祖母(ゆかり)
三鷹の叔父
坂本
黒木小夜子
キャバレーのマネージャー


犬編 ~名(迷)犬・忠(宙)犬たち~

惣一郎
マッケンロー
サラダ


ポイント編

一刻館
音無家
千草家
定食屋・五代
三鷹家
七尾家
八神家
九条邸
武蔵野文化大学
私立桜ヶ丘高校
しいのみ保育園
キャバレーバニー
妙法寺


人物編

音無響子

昭和34年秋生まれ(*1)(旧姓千草)
昭和53年3月
 私立桜ヶ丘高校卒業
昭和54年秋(*2)
 音無惣一郎と結婚
昭和55年4月
 惣一郎と死別
昭和62年4月(*3)
 五代裕作と再婚

……言わずと知れた一刻館物語のヒロイン。掃除・洗濯・裁縫万能、着物の着付けもばっちりできるし、テニスもこなすスーパーウーマン(?)。亡き夫惣一郎の面影を胸に一刻館管理人の職に就きますが、着任早々異常な住人たちの洗礼を受け、五代と三鷹にはダブル告白されて、否応なしに変化を迫られます。仕事は器用にこなしても、五代との関係はとことん不器用。それでも周りの人に温かく見守られながら、少しずつ彼に心を開いていきます。


*1  原作28話『納得しました』2ページ目に出て来る「S41 響子 小学校入学」というアルバムのコメントから、生年は計算できます。誕生日の季節についても、原作133話『あぶない夜』5ページ目で「秋には27になります」と響子自身が言っています。

*2  桜の咲く季節に惣一郎が亡くなったというのは「めぞん」の常識です。命日の正確な日付に関しては惣一郎の項に譲るとして、原作7話『春のワサビ』20ページ目の「嫁いで半年たたんうちに、惣一郎は逝ってしもうた……」という音無老人の言葉から、結婚した大体の時期も推察できます。

*3  「3月」か「4月」か、微妙なところではありますが、原作160話『桜の下で』の中であれだけ桜が盛大に散っているからには、4月と取ったほうが良さそうです。


五代裕作

新潟県出身(*1)

昭和36年5月4日生まれ(*2)
昭和55年3月
 高校卒業
昭和60年3月
 大学卒業
昭和62年4月
 千草響子と結婚

……ネクラで、ドジで、勉強もスポーツもダメ、とどめに金欠。しがない浪人生の分際で高嶺の花に恋をしてしまった悲劇の主人公。それでも持ち前の気楽さ(=バカ)で果敢に響子にアタックを繰り返します。響子には長いこと「弟みたい」と思われていましたが、就職浪人をしている間に人生やら何やら考えて、いつの間にか響子を受けとめられるだけの広い心を身につけていたのでした。大きくなりましたねえ、ほんと。


*1  「新潟」とずばり書いてある部分はないのですが、原作64話『別れの18番ホーム』15ページ目で新幹線の発車案内に「あさひ」と書かれていること、原作159話『形見』6ページ目で五代たちのバックに描かれている駅舎などからほぼ確実に推定できます。

*2  「昭和36年」については、一浪して大学に合格したのが昭和56年であることなど、各所に手がかりがあります。「5月」については、アニメ『完結編』中、八神が一刻館にやってくるシーンで、五代が八神に向かって、「待て八神、おれの誕生日は(来月)……」と言っています。結婚式が4月だとすれば、誕生日は自動的に5月と決まります。また「4日」は、原作96話『産後の腹立ち』2ページ目で五代が持っている履歴書に書いてあります。


一の瀬花枝

北海道出身(*1)

……「酒があれば人生楽しいものさ」がモットーの強烈おばさん。体型はほとんど三等身、アルコールが水代わり。洗濯機とインスタント食品の出現が彼女にも主婦業を可能にさせました。人のうわさは聞き逃さず、ラブ・アフェアーには自分から首を突っ込んで騒ぎを大きくするおせっかい焼き。けれども、不器用な響子たちを見守る目には、彼女の温かい心が見て取れるのです。


*1  原作24話『リンクに賭けろ!』で響子や郁子たちとスケートに行ったとき、6ページ目で「おばさんうまいんだねえ」と三鷹に言われて、「道産子だもーん」と答えています。


一の瀬賢太郎

東京都出身

昭和46年生まれ(*1)
昭和59年3月
 時計坂小学校卒業
昭和62年3月
 中学校卒業

……一刻館唯一の「まとも」な人間。頭の良さではだれもかなわず、末は博士か大臣か。一刻館という環境に不満と不安を抱き、「くそー、いつか抜け出してやる……こんな所……」とつぶやきます。しかし、響子の姪の郁子に惚れてしまっては、もう出るに出られない!?


*1  原作14話『メモリアル・クッキング』11ページ目で、賢太郎が持っている宿題帳の表紙に「4」と書いてあります。これを4年生の4だとすると、賢太郎は昭和56年の時点で10歳ということになります。ここから生年を逆算しました。

 賢太郎の生年については、ほかにもいくつかの説が出されていました。「みなさまからのご意見集」のページへひんぱんに意見を出してくださる平山 孝さんからのメールを元に、それらをこの場で併記しておきます。

1.昭和45年度説
 「一刻館の思いで」の「賢太郎の失踪」の項目で、郁子は賢太郎にとって「年は二つ上で、家主である音無家の一員。なんとこれは裕作と響子の関係とソックリではないか」という記述があります。
 しかし、『一の瀬氏、走る』2ページ目で賢太郎はランドセルを背負っているのでこれは明らかに誤りです。根拠も書かれていません。

2.昭和46年度説
 『メモリアル・クッキング』の中で宿題帳の表紙に「4」と書かれているのでこの時点で4年生と推測するものです。

3.昭和47年度説
 これは私が言い出したものです。平山さんにつっこまれて初めて、この説の根拠がどこにも見あたらないことに気がつきました (^^;)。何か考えて決めたはずだとしばらく記憶を探っていましたが、とうとうあきらめました。みなさまお騒がせしました。m(__)m

4.昭和48年度説
 平山さんが出された説です。原作38話『夏の思い出』8ページ目で「こそあど言葉」の勉強をしていることから、この時点で3年生と推測したものです。


一の瀬のご主人

……管理人の響子ですら、着任後3年間もその存在を知らなかった影の薄い人。勤め先の美人に惚れていながら同僚にさらわれ、飲み比べで花枝にだまされて無理矢理結婚させられました。勤める会社はなぜかつぶれてばかり、家に帰れば花枝の尻に敷かれています。それでも、けっこう幸せなんですよ、本人は。


二階堂 望

茨城県出身(*1)

昭和40年生まれ
昭和59年3月
 高校卒業、一刻館に入居
昭和63年3月
 大学卒業、一刻館を出て地元の茨城で就職

……間違いで一刻館に入ってしまったお坊っちゃま。入るなり四谷たちにひどい目に遭わされ、復讐を誓って居着きますが、彼らに勝てるはずはないのです。やがてこのへんな空間に洗脳されてしまい、大学を卒業して実家に戻った今も、「一刻館に戻りたい……」などと考えています。


*1  原作140話『どうも』3ページ目で住人たちへのみやげにみやげの水戸納豆を持って帰り、一の瀬に「へー、あんた茨城の子?」と言われています。


四谷

生年月日不明
経歴不明
職業不明

……一刻館に住んでいるということ以外、何も分からない謎の人。その素性をさぐろうとする試みはすべて先回りされ、失敗に終わります。のぞきの技術は超一流。そののぞきも、仕事なんだか趣味なんだか……。彼はほんとに地球人なのでしょうか(笑)。


六本木朱美

昭和32年生まれ(*1)

……さまざまな意味であけすけな女性。一刻館では常に下着姿で五代を誘惑し、外に出ればいろんな男とつきあって、結局はふられるということを続けています。つらい経験を積んでいる分、彼女が吐く言葉はいつも鋭く真理を突くのです。勤め先のスナック「茶々丸」のマスターにずっと惚れられていたのですが、彼が告白するまでそれに気付くことはありませんでした。ひょっとすると、響子以上に不器用な女性なのかも知れません。


*1  アニメ『完結編』中、5号室からビールをこぼされて呼び出された(笑)二階堂に、「朱美さん、今年で30でしたっけ」と言われて、「余計なお世話よ」と彼をひっぱたきつつも否定はしていません。(^^;


三鷹 瞬

東京都出身(*1)

昭和30年生まれ(*2)
昭和53年3月
 大学卒業
昭和62年
 九条明日菜と結婚

……あらゆる面で五代の対極にいる男性。ハンサムで背が高く、お金持ちでスポーツ万能のプレイボーイ。金歯じゃないのに歯が光るのはなぜ? 好きな女性を口説き落とすことと、恋敵をけ落とすためには手段を選ばない男です。男性読者の人気はさっぱりですが、九条明日菜の妊娠騒ぎが起こったとき、勘違いだったとはいえいさぎよく責任をとったあの態度。そして、響子への想いをきっぱり断ちきって、幸せな家庭を築いているのです。もっと見直されてしかるべきキャラクターだと思いますが……。


*1  原作23話『帰らざる彼』9ページ目で響子に「あら三鷹さん、東京?」と聞かれて、特に否定していません。また、TVアニメ20話『響子さんイライラ!? 帰らない五代くんの謎』中の同じシーンでは、三鷹ははっきり「ええ」と答えています。

*2  原作133話『あぶない夜』5ページ目で叔父に「こいつなんか31ですよ」と言われています。


七尾こずえ

昭和37年生まれ
昭和53年3月
 時計坂第二中学校卒業(*1)
昭和56年3月
 高校卒業
昭和60年3月
 大学卒業
 三菱銀行入社(*2)
昭和62年2月
 結婚、同時に退社

……とにかく、自分の気持ちに素直なのが魅力のキャラクターです。人の気持ちを斟酌するとか、そういうことは彼女に似合いません。そんな彼女に振り回される周囲の人たちも、彼女を嫌いにはなりません。常に明るく、はつらつと生きている女性です。最後まで、五代と響子の関係に気付くことはありませんでした。


*1  TVアニメ17話『響子さんの初恋物語 雨の日はいつも…』中、響子に初恋の人の想い出を語るシーンで「私、時計坂第二中学校だったんです」と言っています。

*2  実名を出すのはちとまずいかも知れませんが、原作143話『戸惑いロマンス』2ページ目で店内のパネルに描かれている鳥が何羽か飛んでいく模様は、当時の三菱銀行のシンボルで、通帳にも描かれていました。


八神いぶき

昭和42年4月生まれ(*1)
昭和61年3月
 私立桜ヶ丘高校卒業
 女子大に入学

……バイタリティーあふれる女子高生。恐れることを知らない若さは魅力ですが、時に危険でもあります。一刻館への泊まり込み、ろう城、家庭教師作戦。彼女のパワーの前では、大人であることなど何の意味も持ちません。それだけ熱心だったのに、五代との関係は最後に自然消滅。ま、忘れることも若さのうちでしょう。過去についてうじうじ悩むのは年をとってからで結構。


*1  「昭和42年」というのは、八神と五代が出会ったのが昭和59年(八神は高2)であるところから決まります。「4月」については、アニメ『完結編』の中で、「八神いぶき、本日無事二十歳(はたち)になりました」と言っています。(詳しくは、 五代の誕生日 の項を参照下さい)


九条明日菜

昭和39年生まれ(*1)
昭和59年3月
 白百合女子大卒業(*1)
昭和62年
 三鷹 瞬と結婚

……絵に描いたような箱入りお嬢様。触れれば消えてしまいそうな、はかなげな女性。世間を知らぬまま、屋敷の奥で犬とたわむれる毎日。しかしこのお嬢様、見かけによらずしぶといんですね。響子の後を付け回すわ、三鷹のテニススクールに入るは、とどめに三鷹のマンションに一泊するわ。彼はとうとう明日菜から逃れられなかったのです。


*1  原作101話『大安仏滅』4ページ目で三鷹の叔父が、「白百合女子大卒、21歳」と言っています。


音無の義父

……響子の義父。一刻館の家主であり、私立桜ヶ丘高校の理事長。そんなに贅沢な暮らしはしていませんが、物事にこだわらないおおらかな性格は実は資産家のあかし? 響子のことを実の娘のようにかわいがり、なかなか新しい一歩を踏み出せない彼女をそのまま、やさしく見守っています。


音無の義姉

……響子の義姉=郁子の母親。おおらかな性格は父親ゆずりでしょうね。いかにも苦労してないって顔してますもん。


音無郁子

昭和43年生まれ
昭和56年3月
 小学校卒業
昭和59年3月
 中学校卒業
昭和62年3月
 高校卒業
 女子大に入学

……響子の姪。五代に会ったときは元気な中学一年生でした。彼にすっかりなついて無謀にも家庭教師にしてしまいますが、これは男性としてではなく、親しめる兄として気に入ったんでしょうね。賢太郎に好かれますが、どうも今に至るまで気付いていないようです。


音無惣一郎[故人]

昭和25年生まれ(*1)
昭和47年3月
 大学卒業
昭和54年10月
 千草響子と結婚
昭和55年4月15日 死去(*2)

……話が始まる前に死んでしまって一度も登場しませんが、この作品の鍵を握る男性。響子の煮えきらない態度も、蛇の生殺し的扱いも、すべて彼の存在によって正当化されてしまいます。響子はついに彼を忘れられませんでしたが、五代はそのままの彼女を受け入れる決心をします。今の響子にとって彼は、着慣れたシャツのような、確かにいるんだけれどもふだんは意識すらしない、そんな存在なのかも知れません。


*1  原作52話『配達された一枚の葉書』13ページ目で、響子が「だって、この頃惣一郎さん27歳……」と言っています。そして、最終ページに出て来るくだんのハガキには、「昭和52年7月28日」と書かれています。もし彼の誕生日が8月以降ならば昭和24年生まれの可能性も出てきますが……

*2  「一刻館の思いで」中の「墓参りの風景」の章で、彼の命日に関して詳細な考察が述べられています。その中で可能性が高いとされている日をそのまま採用させていただきました。


響子の父

……「めぞん」におけるおじさん代表のような人(笑)。響子のことを心配するのはいいのですが、サングラスにマスク姿で五代を尾行したり、やることがとにかく変。彼が再婚に反対するのは、響子を自分の手元でかわいがりたいから。実はまだ娘離れが出来ていないんです。


響子の母(千草律子)(*1)

……一見きつい顔立ちですが、よく見ると響子似の美人です。若い頃はさぞもてたことでしょう。それが何で響子の父のようなさえない男と……? ま、男と女は分かりませんからね。響子を再婚させるためにあらゆる策を弄しますが、それは決して世間体を気にしてのことではなく、すべて響子の将来を案じる気持ちから出ているのです。


*1  原作26話『家族の焦燥』12ページ目で、「いーかげんにしないと離婚するわよっ!!」とどなられた響子の父が、「律子さん、そんな……」と情けなくつぶやいています(笑)。


五代の祖母(ゆかり)(*1)

……とっくに七十は越えていると思われるのですが、今も元気なパワフルばあちゃん。宴会におけるパワーは一刻館の面々に負けません。一人で平気で東京に出てきて孫の面倒を見、何とか五代と響子をくっつけようと努力します。得意技は、「きんちゃく投げ」と「ぼけたふり」(笑)。


*1  わりと有名ですが、原作56話『BACHAN IN TOKIO』12ページ目で、元同級生たちに「ゆかりさん」と呼びかけられています。


三鷹の叔父

……世界をすべて自分の思い通りに動かす人。三鷹と明日菜をくっつけるためにあらゆる策を講じます。三鷹に「それって政略結婚じゃないですか」と問いつめられて、「そうだよ」とあっさり答えるあけすけさ。怒る気も失せてしまいます。


坂本

昭和36年生まれ
昭和60年3月
 大学卒業、就職

……五代と同じ三流大学にいても、こちらはうまく立ち回り、女の子ともそこそこつきあう今風の大学生。しかし、そつのなさがかえってあだとなり、本当の幸せをつかむのは五代に先を越されました。結構身勝手に生きているのですが、肝心な場面では五代のためにそれなりに骨を折っています。


黒木小夜子

昭和36年生まれ
昭和60年3月
 大学卒業、しいのみ保育園に就職

……大学で五代を無理やり人形劇部に入れた張本人。就職浪人した五代を、バイトの扱いで自分の勤める保育園に勤めさせます。そこで彼はやりたい仕事に出会い、目標も見つけるのですから、実は彼女こそが五代の人生を決定づけたのであります。


キャバレーバニーのマネージャー(飯岡)(*1)

……坂本が五代を半分だまして就職させたキャバレーの上司。一見こわい兄ちゃんで、言うこともクールかつ直接的なのですが、やっぱりこの人も五代たちの味方なんですよ。


*1   TVアニメや『完結編』のエンドクレジットでは「飯岡」となっています。


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犬編

惣一郎

……響子と出会ったのは、人間の惣一郎がまだ生きていたとき。勝手に彼についてきて、勝手に音無家に居座って、勝手に彼の名前を取ってしまいました。そのくせ本人とは似ても似つかずぐうたらで、図々しくて、あげくに酒乱。でも、そんな「彼」が長い間響子の心の支えとなっていたのでした。


マッケンロー

……犬嫌いを克服しようとした三鷹が、子犬の時から丹精込めて(?)育てた犬。結果、三鷹は見事に犬好きに変身しますが、それだけでは終わりません。光る歯と一緒にプレイボーイも受け継いだか、なんと「彼」は、明日菜の飼い犬「サラダ」を妊娠させてしまいます。真相に気付いて怒りに震える三鷹に全く動じないあたり、さすがといえばさすが。


サラダ

……明日菜が飼っているポメラニアン。性格は飼い主と対照的。見知らぬ三鷹の家にとことこ入り込んじゃうし、マッケンローとは出会うなり仲良くなって、その日のうちに子供まで作っちゃう。で、そのおかげで明日菜は三鷹と結婚できたのです。「めぞん」の忠犬ナンバーワンと言えますね。


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ポイント編

一刻館

東京都**市時計坂2-6-5(*1)
(西武**線時計坂駅下車)

……「めぞん」ワールドの中心をなす建物。これがなければ響子と五代が出会うことはありませんでした。オンボロさは折り紙付きで、管理人の響子の苦労がしのばれます。ひょっとしたら、関東大震災の直後ぐらいに建てられたものかも知れません。

一刻館平面図のページへ


*1  「一刻館の思いで」中の「東京都東久留米市一刻館」の章で、「東京都東久留米市」説が紹介されており、作品中にも、東久留米市に実在する風景が数多く見られます。しかしその一方で、原作61話『夏色の風と』19ページ目で五代が破り捨てる封筒には「東京都練馬区」の文字が見え、また、アニメ『完結編』の中でも響子が二階堂から渡される封筒に「東京都練馬区時計坂」と書いてあるなど、矛盾する要素が見られます。ここでは、無理に特定することはかえって矛盾を招くと判断し、あえて伏せ字のままにしました。
 「時計坂2-6-5」については、原作96話『産後の腹立ち』2ページ目で、五代の持つ履歴書にそう書いてあるのが見えます。


音無家

東京都中野区中野(*1)
(JR中央線中野駅下車)

……響子の嫁ぎ先。惣一郎の法事とかがあるたびに、響子はここに顔を出します。五代は郁子の家庭教師をしていた時、毎週この家を訪ねていました。戦前からある一軒家という風情の建物です。


*1  原作52話『配達された一枚の葉書』20ページ目で、問題の葉書の宛先に「中野区中野……」と書かれています。


千草家

東京都杉並区*高井戸3-3-9 高嶺ハイツ504(*1)
(京王帝都京王線八幡山駅下車)

……響子の実家。両親と冷戦状態にある響子にとっては、敵地にも等しい場所であります。建物はわりと平凡な、公団住宅より多少ましという感じのマンションです。


*1  原作52話『配達された一枚の葉書』19ページ目で、問題の葉書に「~戸」と書かれているのが見えます。それを「高井戸」の一部と解釈しました。あとはその下の郵便番号、それに原作158話『約束』16ページ目で、響子が電話ボックスから出て来るコマの背後の駅は高架駅と分かります。それらから推測しました。マンション内の部屋番号は、原作75話『スーツでおつかい』17ページ目で五代が千草家の前に立つ場面に出ています。


定食屋・五代

新潟県新潟市

……五代の実家。商店(食堂)と住宅が一緒になった、わりと小ぶりな造りの家です。


三鷹家

東京都**区**3-1-10 メゾンコルホーズ(*1)

……家賃20万の高級マンション。買えば億ションでしょうね。響子が訪ねたのは2回、五代とゆかりばあちゃんとで行ったときと、三鷹を見舞いに行って押し倒されたときです。


*1  原作31話『三年待って』7ページ目で、一の瀬たちが「都心の3LDKのマンションで……」とおばさんたちがうわさしています。そして、原作118話『犬詣』」3ページ目で三鷹から来た年賀状から番地が、原作106話『開かれた扉』12ページ目からマンションの名前も分かります。


七尾家

東京都**市時計坂(*1)
(西武**線時計坂駅下車)

……五代がこずえに引っ張られてよく行かされた場所。建物は住宅地によくある感じの一戸建てです。五代はここで毎回、あいまいな2人の関係が他人の認知によって既成事実化していく恐怖にさいなまれておりました。


*1  こずえの家は一刻館と同じ、時計坂にあります。原作31話『三年待って』14、17ページ目などを参照してください。


八神家

……五代がやっぱり八神に引っ張られていった場所。家は七尾家よりもちょっと大きいかな? 最初は八神の父に認められてあわや就職決定!? ですが次の日には忘れられてパー。家庭教師に行ったときは父に見つからないようにとクローゼットの中に閉じこめられます。どっちにしても、彼にとって鬼門のようです。


九条家

……今時東京であれだけ広い庭があって池もあるなんて、社長や総理大臣でも滅多にいません。三鷹の叔父の話によると、九条家は「旧華族」だそうで、戦前からの歴史があるのは確かです。うーん、九条明日菜恐るべし。


大学(五代の出身校)

……五代の通う大学。校舎にさほど歴史は感じられません。就職活動で門前払いをくらうほどですから、レベルはおして知るべしでしょう。それでも友人たちはしっかり内定を取って、浪人したのは五代だけでした。


私立桜ヶ丘高校(*1)

……響子が通い、そして五代が教育実習に行った高校。原作では平凡な鉄筋コンクリートの校舎ですが、音無老人が理事をしていて、隠然たる勢力(?)を張っているみたいですから、結構歴史は古そうです。


*1  TVアニメ53話『女子高生パワー爆発 響子に恋の宣戦布告』の初登場シーンなどでは、「桜ヶ丘高校」となっています。桜並木があるから桜ヶ丘とはちと安直な気もしますが……(^^;


しいのみ保育園

……就職浪人した五代が黒木のつてで雇ってもらった保育園。保父の資格を取って勤め続けようと思った瞬間にクビにされますが、結局資格試験に受かった後にまた雇われることになります。


キャバレーバニー

……しいのみ保育園をクビになった五代が、「とりあえずどこでもいい」と坂本に紹介してもらった職場。看板に「全国チェーン」とか書いてますから、会社としては結構大きな所かも知れないです。


妙法寺(*1)

……「音無家累代之墓」のある寺。何かというと響子はここに詣でて、惣一郎に語りかけます。しかし時がたつに従い、彼女は惣一郎に対する思いではなく自分の心情を語るようになりました。そして最後には、五代と共に彼に別れを告げるのです。


*1  TVアニメ96話『この愛ある限り! 一刻館は永遠に…』中で、墓参りに行く響子は「妙法寺前」バス停で下車しています。


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