Train in Maison Ikkoku

Update : 1998.9.28


 管理人は電車には相当うるさい人間でして(笑)、漫画やアニメに登場する電車にいちいちケチを付けては友人たちからヒンシュクを買っております。ここはその失敗にも懲りず、作中に出て来る電車にケチを付けまくろうというはた迷惑なページであります。

 なお、鉄道にあまり詳しくない方にも読んでいただけるように、要点の場所は太字にしております。また、可能な限り写真を添えるようにしていますので、原作と写真を見比べていただくだけでもお楽しみいただけると思います。


第1章 西武電車を徹底究明!(原作編)

1.新101系
2.旧101系
3.旧2000系
4.401、701・801系
5.旧塗装の車両(赤電)
6.めぞん一刻以降に登場した電車


第1章
西武電車を徹底究明!(原作編)

1.新101系

  新101系
(清瀬駅にて)

 原作41話『誤解の方程式』20ページ目で五代が空しく見送る電車がこれ。正面腰のギョロ目ライト、ステンレス無塗装の飾り板、同じくステンレス無塗装の側面ドアといった特徴をしっかり押さえて描かれています。下の旧101系と区別がしにくいのですが、中央で分かれた正面窓、その縁取りなどからこれと判断しました。
 また、原作106話『開かれた扉』9ページ目で響子が乗っていた電車もこれっぽいです。と言っても、国鉄103系とかいろいろ混ぜて(笑)描かれていたので、ぱっと見には全然似ていません。(^^;


2.旧101系

  旧101系
(所沢駅にて)

 大変細かい話ですが、原作41話『誤解の方程式』19ページ目で響子が乗っている車両や、原作46話『願い事かなふ』5ページ目で五代が妄想モードでキスしかける(^^;;;)電車 は、新101系ではありません。新101系は全車両が集中型クーラーを1つだけ載せていますが、これらのカットでは分散型クーラーが数個載せられています。これは旧101系の中でも試作冷房車として製造されたグループの車両で、全部で24両しか存在しませんでした。『願い事かなふ』のカットでは「クハ1177」という番号が車体に書かれていますが、この番号は試作冷房車グループのものと合致し、正確なものです。
 なお、この試作冷房車グループは、昭和63年までに集中クーラー式に再改造されたり、廃車されたりして全車姿を消しています。

 旧101系と新101系の違いは正面のデザインと屋上機器の違いぐらいで、後はほとんど一緒です。

 ちなみに、101系列の窓回りの塗装はスタイルがほぼ同一で制御装置の違う701・801系列と区別するために施されたものでしたが、1997(平成9)年に701・801系列が全車引退したことから、黄色一色だけで塗られた101系が登場し、ぱっと見には701・801系列の再来かと思わせるスタイルになっています。


3.旧2000系

  旧2000系
(所沢駅にて)

 原作150話『好きだから…』15ページ目で五代と響子が乗る電車と、原作151話『好きなのに…』14ページ目でこずえと二階堂が乗る電車。ライトの表現でごまかされていて(笑)判然とはしませんが、正面はこの旧2000系、側面は上の101系といった雰囲気です。この車両は新宿線のみで運転され、池袋線を走ったことはありません。


4.401、701・801系

  401系
(小川駅にて)
Photo by Masaru Taniguchi
  701系
(小川駅にて)
Photo by Masaru Taniguchi

 原作143話『戸惑いロマンス』19ページ目で、五代とこずえがキスした瞬間に後ろを通る電車は、401、701・801系列のいずれかだと思われます。判断材料としては完全に単色の塗装と、最低3個連なった客窓があげられます。これらの車両はほぼ新宿線限定で運用されていたことから、「キャバレーバニー新宿説」を弱いながらも補強する証拠になり得ると思います。

 701系と801系の外観上の違いは雨どいの取り付け位置程度で、ほぼ同一スタイルです。3形式とも1997(平成9)年までに全車が引退しました。


5.旧塗装の車両(赤電)

  西武旧塗装車(351系)
(小川駅にて)
Photo by Tsukagoshi.Shin'ichi

 今では、西武電車といえば写真でご覧の通り、黄色の車体にステンレス地のドアというスタイルでほぼ統一されていますが、かつては窓回りがベージュ、その上下がラズベリー色という塗装が標準的でした。この色に塗られた最後の車両が多摩湖線から引退したのは1990(平成2)年、池袋線や新宿線といったメインラインでも1986(昭和63)年頃まで走っていたということで、意外にしぶとく生き残っていたのです。
 「めぞん一刻」の中にも、この色らしい電車が所々に登場します。まず原作41話『誤解の方程式』19ページ目の車両……ついさっき、旧101系と書いた車両ですが、スクリーントーンの張り方を見ると旧塗装車のようにも見えます。また、原作150話『好きだから…』15ページ目の電車と、原作151話『好きなのに…』14ページ目の電車も、色合いは旧塗装と考えた方がしっくりきます。
 ただし、旧塗装に塗られたことのある電車は401、701、801系までで、それ以降に登場した101系や2000系ははじめから現在の塗装で登場していますので、そういうことを考え出すともうわけが分からなくなってくるのです。(^^;


6.めぞん一刻以降に登場した車両

  新2000系
1988年登場。
(西武新宿駅にて)

  4000系(秩父乗入急行車)
1988年登場。
(横瀬駅付近にて)
Photo by Masaru Taniguchi
  6000系(営団有楽町線乗入仕様)
1992年登場。
(所沢駅にて)

  10000系(特急専用車)
1993年登場。
(所沢駅にて)

西武電車といえば独特のあか抜けない雰囲気、悪く言えば田舎臭さがトレードマークとも言えたのですが、最近の電車はどこの会社もコンピューター利用の設計で特徴がなく、西武の車両も没個性化が進んでいるのが残念な気もします。

Photo by Masaru Taniguchi

最後にサービスカットです。このページの写真を提供して下さった谷口さんからは他にも数枚の写真をいただいたのですが、この写真はちょっと気に入っています。ぜひイメージをクリックして、大きなサイズでこの写真を見て下さい。


NEXT 第2章~第4章を見る

BACK 一刻写真館に戻る


E-MAIL 感想のページに行く

HOME めぞん一刻 Homepageに戻る